2015年に朝日新聞が従軍慰安婦に関する一部報道で誤報を認めて謝罪した出来事は記憶に新しいです。こぞってネトウヨは勝利宣言。歓喜に湧きました。そこで上智大学名誉教授の渡部昇一や拓殖大学客員教授の藤岡信勝などが主体となって、朝日新聞に対して「名誉毀損」による損害賠償訴訟を起こしました。また何故かネトウヨなど仲間を募って合計で2万5千人ほど集まったらしい。

ネトウヨ朝日慰安婦裁判 惨敗敗訴 産経新聞7月29日号1
(産経新聞7月29日)
その判決が東京地裁で7月28日に出されました。結果はもちろん朝日新聞側の勝訴。案の定、集団提訴を起こしたネトウヨさんたちは惨敗。産経新聞も歯ぎしりしながら記事を書いたことでしょう。安倍総理が韓国の従軍慰安に10億円の税金を差し上げたことを含めて、一体ネトウヨは何連敗中なんでしょうか?(笑)

慰安婦で裁判を起こすなら安倍政権

ネトウヨ朝日慰安婦裁判 惨敗敗訴 産経新聞7月29日号2
(産経新聞7月29日)
判決文を少し詳細に読んでみると東京地裁の脇坂博人裁判長曰く、「当時の大日本帝国や日本政府の評判に被害が生じることはあるとしても、原告ら特定の個々人の名誉が傷つけられたとはいえない」。うん、まあ、そりゃそうだ。「大阪人はアホばかり」と言った人間に対して、大阪のお笑い芸人が一斉に訴訟を起こすようなもん。

裁判所の理屈を借りるのであれば、ネトウヨは日本政府…もっと言うと現在の安倍政権に対して朝日新聞に訴訟を起こすように圧力をかけるべきだった。ただそもそも誤報とは言いつつも、肝心の安倍総理が安倍談話などで「従軍慰安婦は歴史的な事実」として公式に政府として認めてしまっているわけです。日本政府の評判すら被害が生じていないのが現実でありましょう。

だから慰安婦問題が誤報で捏造だと仮定して、それを認めることが日本国民の名誉に傷つく行為なのであれば、そもそも訴えるべき相手は安倍政権ってことになります。新聞社の一報道と、日本政府の閣議決定。どちらが社会的に意味が大きいかは一目瞭然です。


原告団からして負けフラグがビンビン

原告団の一人・藤岡信勝は「現実に海外では日本人や野蛮と評価され、嫌がらせを受けている人がいる」と主張しているそう。だったら実際に嫌がらせを受けている奴を連れて来ないと。どこの馬の骨とも分からないネトウヨを2万5千人も集めたところでどうなるのか(笑)

その場合でも「日本人は野蛮」と評価されていることが、朝日新聞の誤報が原因であったかを証明するのはまず不可能でしょう。いやむしろ安倍政権が「歴史的な事実」であると認めた従軍慰安婦を否定している日本人が原因で野蛮と評価されている可能性の方が高い。そうだとすると逆に訴えを起こされるのは日本の評判を貶めているネトウヨ側ということに。

また藤岡信勝は先日、慰安婦らの訴訟を多く担当した高木健一という弁護士を批判したものの、全くの事実無根だったということで謝罪に追い込まれている人物。そして雑誌で謝罪広告まで出すハメに。これが俗に言う「ブーメラン」ってやつですね(笑)

だから渡部昇一などの原告団の名前を見ても、まあ、うん、お察し。


訴訟費用は朝日新聞に流れる?

そして今回の判決で重要なのが裁判費用。基本的に民事訴訟では敗訴した側が相手の訴訟費用を肩代わりするのが一般的。だから2万5千人のネトウヨが1000円を支払って裁判に参加したそうですが、これは朝日新聞に流れることになるでしょう。

それでヘイトスピーチやって朝鮮学校に賠償金のお布施してるんだから
朝鮮人が心の底から大好きなんだな
http://daily.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1469689795/309
という2ちゃんねるの意見を見て、まさに同じことが言えるでしょう。ケンカを売った相手にどんどん貢いでいく。しかも仲間からカンパを募るだけ募って相手に献上するんだから何という好戦的なパシリなんだと。(笑)

KAZUYAあたりのユーチューバーはきっと取り上げないんだろうな~(・∀・)ニヤニヤ
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