7月10日に第24回参議院選挙が行われる見通し。つまり投開票まで残り一週間切りました。安倍総理や菅官房長官は官邸を抜け出してまで、遊説に躍起。それだけ民進党と共産党の共闘にビビっている様子。
そこで今日発売された週刊現代に最終的な情勢・候補者の当落予想(いわゆる生データとされるもの)が載っていたので、自分なりに考察してみたいと思います。(7月5日に再編集)
(週刊現代 dマガジン)
一番左が自民党独自の情勢調査、そして右がNHKによる情勢調査。
意外にも民進党の蓮舫がトップではなく、自民党の現職・中川雅治がトップ。続いて共産党の山添拓が三番手。どちらの調査でも共産党が安定している事実に驚き。
自民党の情勢調査では公明党・竹谷とし子(9%)、民進党・小川敏夫(7%)、自民・朝日健太郎(7%)が混戦で争う状態。そして無所属・横粂(6%)がダークホースとして猛追し、おおさか・田中(4%)はドベ。
逆にNHKの予想だと自民党・朝日健太郎が最下位。おおさか・田中にすら大きく負けています。調査した時期に違いがあるからでしょうが、7月1~3日に行われた時事通信やFNNの情勢調査では「東京は2議席目を視野に入れる」という抑えた表現をされているので、自民・朝日が当落線上にいるのは事実。横粂勝仁に自民が負けたら、選対委員長の茂木敏充の責任問題にも発展しかねないのも頷けます。
おおさか維新・田中に勢いがないので結局挽回できなさそう。後述しますが、産経新聞の情勢調査では「おおさか維新は選挙区で最大3議席(大阪2兵庫1)」と分析されています。じゃあここに田中が入ってくるのか?ってことですが、そうすると逆に大阪2人目が当選圏外に飛び出てしまうことに。
天秤にかけて考えると可能性的には低いと思うので、やはり維新が落選する可能性が高そう。一応産経では「田中はあと一歩」とポジティブに表現されてますが、ほとんど民進・小川と自民・朝日の争いにすら食い込めていない恐れアリ。
確かに安倍政権が打ち出している挽回策がまさかの「飼料米」ですから仕方ありません。飼料米は言い換えると、ただのクズ米。これでは利益が出るはずもなく、安倍総理は農家を殺しにかかっていると言ってもいいでしょう。
(週刊現代 dマガジン)
まずは北海道の当落予想を見たいと思います。2人区から3人区へ増加。そこで民進党が新人(と呼ぶべきかは疑問ですが)鉢呂吉雄を新たに投入。
この行為に対してネット上では無謀と失笑を買っていましたが、蓋を開けてみると余裕の当選圏内。むしろ鉢呂吉雄はトップ当選しそうな勢い。この民進党・鉢呂吉雄は元社会党の農協出身ということもあって、反TPP票の農家票が一気に集約されている様子。そこでNHKの情勢調査を見たら、割りを食っていそうなのが現職の民進党・徳永エリ。3番手4番手に甘んじている調査もチラホラ。
一方、自民党は自民党で新たに柿木という元道議会議員を投入。新党大地の鈴木宗男が付きっきりでバックアップ。ただ共同通信以外は低調気味。安倍が三顧の礼でムネオたんを迎え入れたものの、新党大地の影響力も低下も見て取れます。
まあTPP妥結後というタイミングで自民にベッタリくっついたのは最悪でしょう。鈴木宗男も耄碌しました。そりゃあ土下座をしてまで票を獲得しようとするのも頷けます。長谷川岳は前回90万票以上を得票しましたが、この柿木の影響もあって前回ほど得票はしないでしょう。
日本共産党の森は無理っぽい。今後も共闘を進めて民進党候補を応援するようになれば、まず自民党2人目の勝ち目はほぼ100%なくなるでしょう。
岩手県の無所属・木戸口英司はNHKだと58.6%。自民党候補より20ポイント近くを突き放す大差。山形県も無所属・舟山康江がNHKだと60.6%。自民党候補より22ポイント近くを突き放す。
福島県も民進党・増子輝彦がNHKだと52.2%。自民党の岩城光英を6ポイントほど突き放す。自民党・岩城は現職の法務大臣ですので、また福島原発事故の件もあって、もし落選したら安倍政権にとってはダメージ大でしょう。
宮城県は民進党の桜井充と自民党・熊谷大が激しく争っています。NHKだと民進党・桜井が50.1%、自民党・熊谷が47.9%。過去の選挙を見ると、桜井がわずかばかりに負けていることが多かった。それが共産党の立候補取り止めたことでややもすると有利という状態が続いていますが、宮城県は比較的都会だと思われるのでTPPの影響はそこまで強く出ていないか。
意外に接戦なのが青森県。民進党・田名部が自民党・山崎力と互角の戦いを進めています。青森県は自民党王国だと思っていましたが、むしろ民進党・田名部の方が有利という情勢調査の結果が多め。自民党の情勢調査では民進党・田名部が46%、自民党・山崎力が43%。NHKだと民進党・田名部が49.6%、自民党・山崎力が49.3%。
唯一、自民党がややリードしてるのが秋田県。元プロ野球選手と元アナウンサーのちメイド対決。共同通信だと自民・石井浩郎49%、民進・松浦大悟48%と肉薄した情報も出てますが、全体的に元プロ野球選手の石井が安定している印象。まだ自民党に投票するアホな農家が多いらしい。
(週刊現代 dマガジン)
関東選挙区はこんな感じ。
茨城県は2人区ということもあって、自民・岡田と民進・郡司が安定。栃木県や群馬県は保守王国ということで、自民党がド安定の鉄板。中曽根弘文あたりは一番早く当確が出されるかも。全く面白くない選挙区。
ただ埼玉県と千葉県は波乱がありそう。
まず埼玉県選挙区。自民党・関口と民進党・大野は安定していますが、意外と公明党の西田が芳しくない。そこへ日本共産党の伊藤岳が襲撃。何度も出馬して共産党内での知名度が高いのが大きそう。NHKの当落予想では、公明党・西田が11.6%に対して、共産党・伊藤が20.9%と公明を圧倒。他の情勢調査でも両者が肉薄している情報が多く、まさに公明党が落選の危機。
この理由は、第三極の淘汰と民進党が一人に候補を絞っていることが大きい。無党派層の受け皿として共産党が機能しているのでしょう。もし共産党が当選することがあれば、これをモデルケースとして全国的に応用される可能性がありそうです。要するに複数区での民共の共闘が考えられます。
そして千葉県選挙区。NHKの情勢調査以外では、自民・猪口邦子が安定して有利に進めています。民進党は小西洋之が有利に展開を進めている模様。ネトウヨは残念。
自民党二人目も割りと安定してますが、産経の情勢調査だと落選の危機らしい。みんなの党から流れてきた水野賢一はやや厳しい。きっと衆院選へ鞍替えすると考えられます。ということは、千葉県は自民党と共産党が最後の一議席を巡って争っているカタチ?
だから今後千葉では「自民2民進1共産1」で3人区を争うものと考えられます。いかに野党が共闘して、自民二人目を落選させるかがカギでしょう。
(週刊現代 dマガジン)
週刊現代のデータ表の関係上、神奈川県(4人区)を単独でピックアップ。
自民・三原じゅん子が圧倒。三原に次いで安定しているのが公明党・三浦。週刊現代の情勢調査を見る限りは、この二人が落選することはまずないでしょう。
一方、自民党が推薦した中西健治はどの調査でもダメっぽいか。みんなの党出身で割りとゴタゴタした経緯もあって、なおかつ自民党に逃げたことで元第三極票の取り込みも厳しいとあれば当然か。結果が惨敗だったら、浅野慶一郎の自民党入りもないか。
そして民進党の金子洋一と真山勇一、共産党の浅賀が残りの二議席を争うカタチ。金子は連合、真山は江田憲司が背後でバックアップ。情勢調査では数字にかなりバラつきがありますが、割りと横一列。神奈川での江田憲司の影響力の強さが垣間見えます。ただ自民党ほどではないにしても、江田は連合とはギクシャクしているのでどちらかが当選してもややシコリが残りそう。
この影響もあって共産党が漁夫の利を得る可能性は十分ありそうですが、少なくとも現状としては民進党が共倒れする可能性は低そうです。おおさか維新と社民党は空気だから割愛。
(週刊現代 dマガジン)
中部東海ブロックはこんな感じです。富山選挙区、石川選挙区、福井選挙区は自民党の鉄板区なので詳細は割愛。静岡県も無風なので割愛。岐阜県選挙区も自民・渡辺に対して民進党の小宮山も猛追していますが、現状で10ポイント前後の差を巻き返すのはややしんどいか。
ただ中部東海の選挙区は接戦区も割りと多い。それが山梨選挙区と新潟選挙区、長野選挙区、愛知選挙区、三重選挙区。
山梨選挙区は民進党・宮沢と自民党・高野。山梨県は言わずと知れた民進党・輿石東の牙城ですので、是非とも民進党が当選したい and 圧勝したいところだったんですが、そこへ米長という民進党系の無所属が出馬してしまった。
だから野党サイドは票が割れることで自民党が圧倒的に有利になると思ったんですが、意外や意外。民進党・宮沢は健闘。NHKだと民進・宮沢が48.5%、自民・高野が38.5%。自民党の調査でも民進・宮沢が38%、自民。高野が39%とほぼ拮抗。もし米長が邪魔してなかったら、民進・宮沢の8時当確もありえたかも。
新潟選挙区は無所属・森ゆうこと自民・中原八一。NHKだと無所属・森が42.8%、自民・中原が54.2%。ただ共同では森が52%、中原が45%。民進党の支援がなく、連合や電力労組の動きがほとんどないと言われつつも、意外にも森が健闘している。自民・中原がKY発言連発で、地元支持者がドン引きしてるとか。
長野選挙区は民進党・杉尾秀哉と自民・若林健太。民進・杉尾は元TBSキャスターという知名度を活かして、序盤は有利という情勢調査が出ていましたが、やはり現職の強みを活かした自民・若林がかなり巻き返しました。あとリベラル県であるが故に、共産党との折り合いの悪さも影響しているとか。毎日新聞だと民進・杉尾が47.1%、自民・若林が51.4%。
ただNHKだと民進・杉尾が56.4%と自民・若林が41.6%。自民党の調査でも民進・杉尾が50%、自民・若林が39%。無難にそのまま民進・杉尾が当選するか。中傷ビラが自民党側の苦境っぷりを見事に象徴していて、またそういった行為はまともな有権者をドン引きさせるだけでしょう。
愛知選挙区は、自民・藤川が唯一安定。ただ4人に改選数が増えたので、民進党が二人出馬させました。また公明党も新たに候補者を擁立。そこへ共産党も加わるという構図。公明党がやや安定している気がしますが、NHKだと共産党と同率で12.7%。民進党の現職・齋藤が9.2%ですので、共産党が食い込む可能性も十分ありそうな愛知選挙区。
民進党は徐々に党勢を回復させつつある愛知県ですが、必ずしも2人当選が確実ってワケではなさそう。連合と共産党にわだかまりはあるんでしょうが、公明党をどうやって落選させるかを考えるべきでしょう。
ちなみに、おおさか維新が推薦した減税・奥田の可能性はまずないので除外。強いて言えば、民進党の候補から票を奪っていることで、結果的にここでも共産党が漁夫の利を得ている感じか。
ラストは三重選挙区。民進党の岡田克也の地元。ここで落選したら党首を辞任するらしい。まさに接戦中の接戦。自民党の内部調査では、民進党・芝が44%、自民党の山本が41%。ただNHKでは民進党・芝が41.8%に対して、自民党・山本が57.3%。
他の調査を見ても、民進党・芝が有利だったり自民党・山本が有利だったりして、かなりバラつきがあるので当落の予想は読みづらい。芝は保守色が強く、また三重県では連合の影響力が強いからこそ、共産党と共闘による相乗効果が見えづらいという分析がチラホラ。
他にも、今まで中立だった三重県知事が自身の後援会をゴリゴリに動かすほど自民党支持に傾いたり、どうしても民進党・芝が押され気味という感は否めません。普通だったら民進・芝が圧勝してて良いんですが、野党サイドは勝っても負けても課題を残しそう。個人的には選挙後の三重の地方議会の動きが気になります。
関西地区
(週刊現代 dマガジン)
管理人・ドルジ露瓶尊の地元である関西はこんな感じ。
京都は自民・二之湯智と民進党・福山哲郎が安定。共産党・大河原も健闘していますが無風区。それ以上に無風区なのが和歌山県。自民・鶴保が圧倒。読売新聞だと自民・鶴保が80.6%、無所属・由良が18.1%。おそらく全国で一番早く当確がでるはず。滋賀県選挙区は民進党が強い場所なんですが、自民がリード。民進党候補が自民・世耕弘成の嫁であることが影響しているのか。
大阪府選挙区は4人区に各党がひしめき合っていますが、自民党・松川と維新・浅田が安定。維新が二人目を出したんですが、NHKの情勢調査だと9.1%と民進党・尾立の9.4%に負けています。また公明党・石川が12.7%に対して、共産党・渡部が13.2%と上回っているなどTHE混戦。
大阪は今のところ「自公維維」という予想が鉄板とされていますが、情勢調査の結果を見る限りは維新2人目が安定とは言えなさそう。それでも民進党・尾立は厳しいか。とりあえず是非、維新には落選して欲しいと心から願っています。
兵庫県選挙区も割りと混戦。自民・末松がどの情勢調査でも圧倒しているものの、公明党がやや不発気味。NHKだと公明・伊藤が14.5%に対して、民進・水岡が16.7%、維新・片岡が21.5%、共産・金田が12.0%という調査結果。
他の情勢調査も加えて考えると維新がやや抜けだして、民進と公明の2人が残りの1議席を争っている状態。公明は創価、民進は連合や教職員組合の組織戦の結末は?
公明の落選も十分ありうるはずなので、もしかすると今後はバーターで民進党が大阪で候補を下ろして、共産党が兵庫で候補を下ろすといった道が考えられます。是非、公明党には落選して欲しいところです。元次世代のこころはしょぼすぎるので割愛。
ラストは奈良県選挙区。自民党の内部調査だと、民進・前川が30%、自民・佐藤が44%、維新・吉野が13%。他の情勢調査を加えても、やはり民進・前川が不利な展開。維新が邪魔をしなければ、もう少し接戦だったはず。空気が読めないヤツは嫌われます。
(週刊現代 dマガジン)
中国四国ブロックはこんな情勢。
合区になった鳥取・島根と徳島・高知は自民が安定。やっぱりつまらない選挙ですが、とりあえず自民党の議席が結果的に減っただけでも良しか。安倍総理の地元・山口も自民党が鉄板。無風区もいいところ。
広島県選挙区も自民・SM宮沢と民進・KY柳田が鉄板なので無風。おおさか維新の灰岡はやっぱり空気。香川選挙区は共産党が唯一出馬していますが、やはり自民党が圧倒。調整不足もありますが、共産党はまだ高知の合区に出馬した方が善戦できるでしょう。
岡山県選挙区は、自民・小野田が有利。都議会議員からの落下傘でいろいろゴタゴタがあった女性ですが、それでも全体的には民進・黒石を上回る結果が多め。
中国四国の選挙はつまらないところが多いんですが、愛媛県だけは別。民進党からは元アナウンサー・永江孝子が出馬したこともあって、自民党の内部調査だと民進・永江が46%に対して、自民・山本が45%。NHKでも民進・永江が48.1%、自民・山本が50.5%と雇うサイドが健闘。それでも民進・永江がやや不利であることに違いありませんが、まだまだ勝ち目はありそうです。
(週刊現代 dマガジン)
ラストは九州と沖縄。佐賀県、熊本県、宮崎県、鹿児島県は自民党が圧倒。クソつまらない選挙区ばっかです。こんなんで「投票しましょう」とか、九州の自治体はどの口で言ってんだと。
福岡県選挙区は、自民、民進、公明の3議席で無風。何とか共産党だけ健闘していますが、おおさか維新などは空気すぎて笑えます。ただ鳩山邦夫が死んだことで衆院補選が近々行われるので、そこで勝つためにも自民・民進共に躍起とか。
長崎県選挙区は民進党の故・西岡武夫の地盤で、その娘の西岡秀子が出馬。ただそれでも全体的な情勢は厳しいか。一番良い結果のNHKでも、民進・西岡が44.7%、自民金子が53.6%。
唯一、民進党が対抗できそうなのが大分県。
大分県選挙区は社民党が比例で議席を獲得するだけあって、割りとリベラルが強い土地柄。NHKだと民進・足立が50.9%、自民・古床が47.0%と野党がリードしてるんですが、自民党の内部調査だと、民進・足立が42%、自民・古床が44%と劣勢気味。まさに接戦。
沖縄選挙区は、無所属・伊波洋一と自民・島尻安伊子。読売新聞だと無所属・伊波が54.1%、自民・島尻が43.3%。NHKだと無所属・伊波が60.7%、自民・島尻が36.8%。毎日のように在日米軍犯罪が多発してるので、それを考えると漢字も読めない島尻は健闘してる部類に入ります。島尻の能力を考えたら、得票率は10%台でも問題ないと思いますが、スピード今井効果か。
とはいえ、島尻はこれでも現職大臣ですので安倍政権にとっては痛手。安倍は在日米軍問題をどう処理するつもりなのか。
(7月5日)
翌日に発売された産経新聞でもフジと同様に「改憲勢力 3分の2の勢い」との表現が使われています。ただ独自の取材を加味した上での分析らしく、フジテレビの予想とは中身が若干違います。
例えば、「日本のこころを大事にする党」の扱い。フジではさも1議席を獲得するかのような表現が使われているものの、産経では「1議席獲得を目指す」と表現が後退。普通に考えたら「日本のこころを大切にする党」が議席を獲得する可能性はまずないでしょう。YouTuberのKAZUYAくん、ドンマイ(笑)
一方、諸派が「比例で1議席を獲得する可能性」と予想されているので、まさかの幸福実現党…ではなく「支持政党なし」が当選することもありうるとのこと。少し前に「日本死ね!」というブログが流行りましたが、選挙後は「日本マジか?」というブログが流行るかも知れません。
また32ある一人区でも自民党が確実に有利としている数が、フジは「20議席半ば」なんですが、産経は「20議席」と減っています。それだけ自民党や公明党側に追い風がないことを意味しています。
(7月5日)
具体的に各党の予想獲得議席を見てみると、自民党の最大の予測議席が63、公明党の最大予測議席が14とのこと。ただ両党を足しても77議席ってことなので、どう転んでも達成は不可能ということ。
でも野党まで視野を広げると、道州制を主張するおおさか維新の会は非改選で5議席ある。そして今回の参院選で7議席前後を獲得するという見立てなので、参院選の維新は合計で12議席前後を所有する計算。また日本のこころをナントカ党は今参院選で議席獲得はほぼ不可能ですが、みんなの党で受かったような連中の非改選の3議席がある。
つまり改憲派とされる野党系の「合計15議席程度」をそのまま数に含めると、与党のラインは「86から71議席」程度までグッと下がる計算。産経の調査では中央値が自民党59議席(比例19 選挙区40)、公明党12議席と両党で「71議席」が予想されているので、要は3分の2に届くか届かないかのめっちゃギリギリのライン。新聞で評価が変わるのも当然。日本人が殺される有事が起きても、官房長官の菅義偉が官邸を抜け出してまで演説する姑息さ・非常識さも頷けます。
もちろんこれらはあくまで予測議席に過ぎず、産経は維新が7議席と分析してくれてるものの、どれだけ比例票を獲得するかが見えない。週刊現代によると、維新の比例が特にクソすぎて全国からわざわざ大阪に遊説してアピールしているらしい。少なくとも維新がこれ以上伸ばす可能性は極めて低く、自民や公明が更に減らす可能性も高い。特に自民党の59議席はかなり多めの予想ですので、ここから大きく積み増すとは考えにくい。
だから民進党の岡田は「3分の2を阻止」をアピールしてバカにされてますが、意外と絶妙な勝敗ラインだったりします(笑)
ただ複数区だと自民党は北海道、千葉、東京、神奈川(無所属系)が落選の危機。公明党は兵庫、埼玉の選挙区で落選の危機にあるらしい。公明党が選挙区で苦戦している状況を考えると、おそらく共産党に元来の学会支持者がそれだけ流れていると容易に予想できます。
だから公明党の山口那津男は7月4日のフジテレビの番組で「公明党を改憲勢力の扱いにするには抵抗感がある」と今更ながら主張してたりします。お前、ついこのあいだ「我々は改憲派だ」とか息巻いてたやんけと笑ってしまいました。
朝日新聞の調査では比例投票先は、無党派層に限って見ると「自民党が14%で民進党が17%」と逆転したとのこと。投票率次第ではやはり野党側に有利に働く可能性が高いので、まだまだ目が離せない参院選は間違いないです。ちなみに7月10日の天気予報は雨なので、現実的には投票率が下がりそう。つまり自民党や公明党に有利になりそうです(´・ω・`)
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そこで今日発売された週刊現代に最終的な情勢・候補者の当落予想(いわゆる生データとされるもの)が載っていたので、自分なりに考察してみたいと思います。(7月5日に再編集)
東京選挙区
まずは舛添都知事が辞任してテンヤワンヤな東京選挙区。(週刊現代 dマガジン)
一番左が自民党独自の情勢調査、そして右がNHKによる情勢調査。
意外にも民進党の蓮舫がトップではなく、自民党の現職・中川雅治がトップ。続いて共産党の山添拓が三番手。どちらの調査でも共産党が安定している事実に驚き。
自民党の情勢調査では公明党・竹谷とし子(9%)、民進党・小川敏夫(7%)、自民・朝日健太郎(7%)が混戦で争う状態。そして無所属・横粂(6%)がダークホースとして猛追し、おおさか・田中(4%)はドベ。
逆にNHKの予想だと自民党・朝日健太郎が最下位。おおさか・田中にすら大きく負けています。調査した時期に違いがあるからでしょうが、7月1~3日に行われた時事通信やFNNの情勢調査では「東京は2議席目を視野に入れる」という抑えた表現をされているので、自民・朝日が当落線上にいるのは事実。横粂勝仁に自民が負けたら、選対委員長の茂木敏充の責任問題にも発展しかねないのも頷けます。
おおさか維新・田中に勢いがないので結局挽回できなさそう。後述しますが、産経新聞の情勢調査では「おおさか維新は選挙区で最大3議席(大阪2兵庫1)」と分析されています。じゃあここに田中が入ってくるのか?ってことですが、そうすると逆に大阪2人目が当選圏外に飛び出てしまうことに。
天秤にかけて考えると可能性的には低いと思うので、やはり維新が落選する可能性が高そう。一応産経では「田中はあと一歩」とポジティブに表現されてますが、ほとんど民進・小川と自民・朝日の争いにすら食い込めていない恐れアリ。
北海道選挙区
続いて北海道選挙区。安倍政権が推し進めたTPPの影響で、農家の生活が更に苦しくなったというウワサ。そこで自民党や公明党に不満を持っている農家さんが激増。確かに安倍政権が打ち出している挽回策がまさかの「飼料米」ですから仕方ありません。飼料米は言い換えると、ただのクズ米。これでは利益が出るはずもなく、安倍総理は農家を殺しにかかっていると言ってもいいでしょう。
(週刊現代 dマガジン)
まずは北海道の当落予想を見たいと思います。2人区から3人区へ増加。そこで民進党が新人(と呼ぶべきかは疑問ですが)鉢呂吉雄を新たに投入。
この行為に対してネット上では無謀と失笑を買っていましたが、蓋を開けてみると余裕の当選圏内。むしろ鉢呂吉雄はトップ当選しそうな勢い。この民進党・鉢呂吉雄は元社会党の農協出身ということもあって、反TPP票の農家票が一気に集約されている様子。そこでNHKの情勢調査を見たら、割りを食っていそうなのが現職の民進党・徳永エリ。3番手4番手に甘んじている調査もチラホラ。
一方、自民党は自民党で新たに柿木という元道議会議員を投入。新党大地の鈴木宗男が付きっきりでバックアップ。ただ共同通信以外は低調気味。安倍が三顧の礼でムネオたんを迎え入れたものの、新党大地の影響力も低下も見て取れます。
まあTPP妥結後というタイミングで自民にベッタリくっついたのは最悪でしょう。鈴木宗男も耄碌しました。そりゃあ土下座をしてまで票を獲得しようとするのも頷けます。長谷川岳は前回90万票以上を得票しましたが、この柿木の影響もあって前回ほど得票はしないでしょう。
日本共産党の森は無理っぽい。今後も共闘を進めて民進党候補を応援するようになれば、まず自民党2人目の勝ち目はほぼ100%なくなるでしょう。
東北選挙区で自民党惨敗か?
東北選挙区もやはりTPPの影響もあって、全体的に自民党候補者が低調。週刊現代曰く「全戦力を東北に投入」と安倍が息巻いているらしい。実際野党サイドが有利に戦いを進めている選挙区が多い模様。岩手県の無所属・木戸口英司はNHKだと58.6%。自民党候補より20ポイント近くを突き放す大差。山形県も無所属・舟山康江がNHKだと60.6%。自民党候補より22ポイント近くを突き放す。
福島県も民進党・増子輝彦がNHKだと52.2%。自民党の岩城光英を6ポイントほど突き放す。自民党・岩城は現職の法務大臣ですので、また福島原発事故の件もあって、もし落選したら安倍政権にとってはダメージ大でしょう。
宮城県は民進党の桜井充と自民党・熊谷大が激しく争っています。NHKだと民進党・桜井が50.1%、自民党・熊谷が47.9%。過去の選挙を見ると、桜井がわずかばかりに負けていることが多かった。それが共産党の立候補取り止めたことでややもすると有利という状態が続いていますが、宮城県は比較的都会だと思われるのでTPPの影響はそこまで強く出ていないか。
意外に接戦なのが青森県。民進党・田名部が自民党・山崎力と互角の戦いを進めています。青森県は自民党王国だと思っていましたが、むしろ民進党・田名部の方が有利という情勢調査の結果が多め。自民党の情勢調査では民進党・田名部が46%、自民党・山崎力が43%。NHKだと民進党・田名部が49.6%、自民党・山崎力が49.3%。
唯一、自民党がややリードしてるのが秋田県。元プロ野球選手と元アナウンサーのちメイド対決。共同通信だと自民・石井浩郎49%、民進・松浦大悟48%と肉薄した情報も出てますが、全体的に元プロ野球選手の石井が安定している印象。まだ自民党に投票するアホな農家が多いらしい。
関東選挙区の見所は埼玉と千葉
(週刊現代 dマガジン)
関東選挙区はこんな感じ。
茨城県は2人区ということもあって、自民・岡田と民進・郡司が安定。栃木県や群馬県は保守王国ということで、自民党がド安定の鉄板。中曽根弘文あたりは一番早く当確が出されるかも。全く面白くない選挙区。
ただ埼玉県と千葉県は波乱がありそう。
まず埼玉県選挙区。自民党・関口と民進党・大野は安定していますが、意外と公明党の西田が芳しくない。そこへ日本共産党の伊藤岳が襲撃。何度も出馬して共産党内での知名度が高いのが大きそう。NHKの当落予想では、公明党・西田が11.6%に対して、共産党・伊藤が20.9%と公明を圧倒。他の情勢調査でも両者が肉薄している情報が多く、まさに公明党が落選の危機。
この理由は、第三極の淘汰と民進党が一人に候補を絞っていることが大きい。無党派層の受け皿として共産党が機能しているのでしょう。もし共産党が当選することがあれば、これをモデルケースとして全国的に応用される可能性がありそうです。要するに複数区での民共の共闘が考えられます。
そして千葉県選挙区。NHKの情勢調査以外では、自民・猪口邦子が安定して有利に進めています。民進党は小西洋之が有利に展開を進めている模様。ネトウヨは残念。
自民党二人目も割りと安定してますが、産経の情勢調査だと落選の危機らしい。みんなの党から流れてきた水野賢一はやや厳しい。きっと衆院選へ鞍替えすると考えられます。ということは、千葉県は自民党と共産党が最後の一議席を巡って争っているカタチ?
だから今後千葉では「自民2民進1共産1」で3人区を争うものと考えられます。いかに野党が共闘して、自民二人目を落選させるかがカギでしょう。
神奈川県選挙区
(週刊現代 dマガジン)
週刊現代のデータ表の関係上、神奈川県(4人区)を単独でピックアップ。
自民・三原じゅん子が圧倒。三原に次いで安定しているのが公明党・三浦。週刊現代の情勢調査を見る限りは、この二人が落選することはまずないでしょう。
一方、自民党が推薦した中西健治はどの調査でもダメっぽいか。みんなの党出身で割りとゴタゴタした経緯もあって、なおかつ自民党に逃げたことで元第三極票の取り込みも厳しいとあれば当然か。結果が惨敗だったら、浅野慶一郎の自民党入りもないか。
そして民進党の金子洋一と真山勇一、共産党の浅賀が残りの二議席を争うカタチ。金子は連合、真山は江田憲司が背後でバックアップ。情勢調査では数字にかなりバラつきがありますが、割りと横一列。神奈川での江田憲司の影響力の強さが垣間見えます。ただ自民党ほどではないにしても、江田は連合とはギクシャクしているのでどちらかが当選してもややシコリが残りそう。
この影響もあって共産党が漁夫の利を得る可能性は十分ありそうですが、少なくとも現状としては民進党が共倒れする可能性は低そうです。おおさか維新と社民党は空気だから割愛。
中部東海ブロック
(週刊現代 dマガジン)
中部東海ブロックはこんな感じです。富山選挙区、石川選挙区、福井選挙区は自民党の鉄板区なので詳細は割愛。静岡県も無風なので割愛。岐阜県選挙区も自民・渡辺に対して民進党の小宮山も猛追していますが、現状で10ポイント前後の差を巻き返すのはややしんどいか。
ただ中部東海の選挙区は接戦区も割りと多い。それが山梨選挙区と新潟選挙区、長野選挙区、愛知選挙区、三重選挙区。
山梨選挙区は民進党・宮沢と自民党・高野。山梨県は言わずと知れた民進党・輿石東の牙城ですので、是非とも民進党が当選したい and 圧勝したいところだったんですが、そこへ米長という民進党系の無所属が出馬してしまった。
だから野党サイドは票が割れることで自民党が圧倒的に有利になると思ったんですが、意外や意外。民進党・宮沢は健闘。NHKだと民進・宮沢が48.5%、自民・高野が38.5%。自民党の調査でも民進・宮沢が38%、自民。高野が39%とほぼ拮抗。もし米長が邪魔してなかったら、民進・宮沢の8時当確もありえたかも。
新潟選挙区は無所属・森ゆうこと自民・中原八一。NHKだと無所属・森が42.8%、自民・中原が54.2%。ただ共同では森が52%、中原が45%。民進党の支援がなく、連合や電力労組の動きがほとんどないと言われつつも、意外にも森が健闘している。自民・中原がKY発言連発で、地元支持者がドン引きしてるとか。
長野選挙区は民進党・杉尾秀哉と自民・若林健太。民進・杉尾は元TBSキャスターという知名度を活かして、序盤は有利という情勢調査が出ていましたが、やはり現職の強みを活かした自民・若林がかなり巻き返しました。あとリベラル県であるが故に、共産党との折り合いの悪さも影響しているとか。毎日新聞だと民進・杉尾が47.1%、自民・若林が51.4%。
ただNHKだと民進・杉尾が56.4%と自民・若林が41.6%。自民党の調査でも民進・杉尾が50%、自民・若林が39%。無難にそのまま民進・杉尾が当選するか。中傷ビラが自民党側の苦境っぷりを見事に象徴していて、またそういった行為はまともな有権者をドン引きさせるだけでしょう。
愛知選挙区は、自民・藤川が唯一安定。ただ4人に改選数が増えたので、民進党が二人出馬させました。また公明党も新たに候補者を擁立。そこへ共産党も加わるという構図。公明党がやや安定している気がしますが、NHKだと共産党と同率で12.7%。民進党の現職・齋藤が9.2%ですので、共産党が食い込む可能性も十分ありそうな愛知選挙区。
民進党は徐々に党勢を回復させつつある愛知県ですが、必ずしも2人当選が確実ってワケではなさそう。連合と共産党にわだかまりはあるんでしょうが、公明党をどうやって落選させるかを考えるべきでしょう。
ちなみに、おおさか維新が推薦した減税・奥田の可能性はまずないので除外。強いて言えば、民進党の候補から票を奪っていることで、結果的にここでも共産党が漁夫の利を得ている感じか。
ラストは三重選挙区。民進党の岡田克也の地元。ここで落選したら党首を辞任するらしい。まさに接戦中の接戦。自民党の内部調査では、民進党・芝が44%、自民党の山本が41%。ただNHKでは民進党・芝が41.8%に対して、自民党・山本が57.3%。
他の調査を見ても、民進党・芝が有利だったり自民党・山本が有利だったりして、かなりバラつきがあるので当落の予想は読みづらい。芝は保守色が強く、また三重県では連合の影響力が強いからこそ、共産党と共闘による相乗効果が見えづらいという分析がチラホラ。
他にも、今まで中立だった三重県知事が自身の後援会をゴリゴリに動かすほど自民党支持に傾いたり、どうしても民進党・芝が押され気味という感は否めません。普通だったら民進・芝が圧勝してて良いんですが、野党サイドは勝っても負けても課題を残しそう。個人的には選挙後の三重の地方議会の動きが気になります。
関西地区
(週刊現代 dマガジン)
管理人・ドルジ露瓶尊の地元である関西はこんな感じ。
京都は自民・二之湯智と民進党・福山哲郎が安定。共産党・大河原も健闘していますが無風区。それ以上に無風区なのが和歌山県。自民・鶴保が圧倒。読売新聞だと自民・鶴保が80.6%、無所属・由良が18.1%。おそらく全国で一番早く当確がでるはず。滋賀県選挙区は民進党が強い場所なんですが、自民がリード。民進党候補が自民・世耕弘成の嫁であることが影響しているのか。
大阪府選挙区は4人区に各党がひしめき合っていますが、自民党・松川と維新・浅田が安定。維新が二人目を出したんですが、NHKの情勢調査だと9.1%と民進党・尾立の9.4%に負けています。また公明党・石川が12.7%に対して、共産党・渡部が13.2%と上回っているなどTHE混戦。
大阪は今のところ「自公維維」という予想が鉄板とされていますが、情勢調査の結果を見る限りは維新2人目が安定とは言えなさそう。それでも民進党・尾立は厳しいか。とりあえず是非、維新には落選して欲しいと心から願っています。
兵庫県選挙区も割りと混戦。自民・末松がどの情勢調査でも圧倒しているものの、公明党がやや不発気味。NHKだと公明・伊藤が14.5%に対して、民進・水岡が16.7%、維新・片岡が21.5%、共産・金田が12.0%という調査結果。
他の情勢調査も加えて考えると維新がやや抜けだして、民進と公明の2人が残りの1議席を争っている状態。公明は創価、民進は連合や教職員組合の組織戦の結末は?
公明の落選も十分ありうるはずなので、もしかすると今後はバーターで民進党が大阪で候補を下ろして、共産党が兵庫で候補を下ろすといった道が考えられます。是非、公明党には落選して欲しいところです。元次世代のこころはしょぼすぎるので割愛。
ラストは奈良県選挙区。自民党の内部調査だと、民進・前川が30%、自民・佐藤が44%、維新・吉野が13%。他の情勢調査を加えても、やはり民進・前川が不利な展開。維新が邪魔をしなければ、もう少し接戦だったはず。空気が読めないヤツは嫌われます。
中国四国ブロック
(週刊現代 dマガジン)
中国四国ブロックはこんな情勢。
合区になった鳥取・島根と徳島・高知は自民が安定。やっぱりつまらない選挙ですが、とりあえず自民党の議席が結果的に減っただけでも良しか。安倍総理の地元・山口も自民党が鉄板。無風区もいいところ。
広島県選挙区も自民・SM宮沢と民進・KY柳田が鉄板なので無風。おおさか維新の灰岡はやっぱり空気。香川選挙区は共産党が唯一出馬していますが、やはり自民党が圧倒。調整不足もありますが、共産党はまだ高知の合区に出馬した方が善戦できるでしょう。
岡山県選挙区は、自民・小野田が有利。都議会議員からの落下傘でいろいろゴタゴタがあった女性ですが、それでも全体的には民進・黒石を上回る結果が多め。
中国四国の選挙はつまらないところが多いんですが、愛媛県だけは別。民進党からは元アナウンサー・永江孝子が出馬したこともあって、自民党の内部調査だと民進・永江が46%に対して、自民・山本が45%。NHKでも民進・永江が48.1%、自民・山本が50.5%と雇うサイドが健闘。それでも民進・永江がやや不利であることに違いありませんが、まだまだ勝ち目はありそうです。
九州沖縄ブロック
(週刊現代 dマガジン)
ラストは九州と沖縄。佐賀県、熊本県、宮崎県、鹿児島県は自民党が圧倒。クソつまらない選挙区ばっかです。こんなんで「投票しましょう」とか、九州の自治体はどの口で言ってんだと。
福岡県選挙区は、自民、民進、公明の3議席で無風。何とか共産党だけ健闘していますが、おおさか維新などは空気すぎて笑えます。ただ鳩山邦夫が死んだことで衆院補選が近々行われるので、そこで勝つためにも自民・民進共に躍起とか。
長崎県選挙区は民進党の故・西岡武夫の地盤で、その娘の西岡秀子が出馬。ただそれでも全体的な情勢は厳しいか。一番良い結果のNHKでも、民進・西岡が44.7%、自民金子が53.6%。
唯一、民進党が対抗できそうなのが大分県。
大分県選挙区は社民党が比例で議席を獲得するだけあって、割りとリベラルが強い土地柄。NHKだと民進・足立が50.9%、自民・古床が47.0%と野党がリードしてるんですが、自民党の内部調査だと、民進・足立が42%、自民・古床が44%と劣勢気味。まさに接戦。
沖縄選挙区は、無所属・伊波洋一と自民・島尻安伊子。読売新聞だと無所属・伊波が54.1%、自民・島尻が43.3%。NHKだと無所属・伊波が60.7%、自民・島尻が36.8%。毎日のように在日米軍犯罪が多発してるので、それを考えると漢字も読めない島尻は健闘してる部類に入ります。島尻の能力を考えたら、得票率は10%台でも問題ないと思いますが、スピード今井効果か。
とはいえ、島尻はこれでも現職大臣ですので安倍政権にとっては痛手。安倍は在日米軍問題をどう処理するつもりなのか。
時事通信・FNN系の情勢調査では支持なしが当選?
週刊現代以外でも終盤の情勢が発表されていて、例えば時事通信を見てみると「改憲勢力の3分の2は微妙」との見出し。一方、FNN(フジニュースネットワーク)と産経新聞が合同で行った情勢調査では、「3分の2に迫る勢い」と、時事とは真逆の表現が使われています。各社でこういった違いがチラホラと見られるのは、それだけ接戦区が多い証拠だと考えられます。参院選だと珍しい現象か。(7月5日)
翌日に発売された産経新聞でもフジと同様に「改憲勢力 3分の2の勢い」との表現が使われています。ただ独自の取材を加味した上での分析らしく、フジテレビの予想とは中身が若干違います。
例えば、「日本のこころを大事にする党」の扱い。フジではさも1議席を獲得するかのような表現が使われているものの、産経では「1議席獲得を目指す」と表現が後退。普通に考えたら「日本のこころを大切にする党」が議席を獲得する可能性はまずないでしょう。YouTuberのKAZUYAくん、ドンマイ(笑)
一方、諸派が「比例で1議席を獲得する可能性」と予想されているので、まさかの幸福実現党…ではなく「支持政党なし」が当選することもありうるとのこと。少し前に「日本死ね!」というブログが流行りましたが、選挙後は「日本マジか?」というブログが流行るかも知れません。
また32ある一人区でも自民党が確実に有利としている数が、フジは「20議席半ば」なんですが、産経は「20議席」と減っています。それだけ自民党や公明党側に追い風がないことを意味しています。
3分の2ラインまで何議席必要なの?
そもそも「3分の2」とは何なのか?簡単に言うと、憲法改正の発議まで必要な国会議員の数。具体的には「162議席」が必要になってきます。じゃあ現在与党の自民党・公明党の国会議員がどれだけいるのかっていうと、非改選が76議席。つまり安倍が改憲したい場合、今回の参院選で与党は「あと86議席」も必要になってくる。かなり無茶。(7月5日)
具体的に各党の予想獲得議席を見てみると、自民党の最大の予測議席が63、公明党の最大予測議席が14とのこと。ただ両党を足しても77議席ってことなので、どう転んでも達成は不可能ということ。
でも野党まで視野を広げると、道州制を主張するおおさか維新の会は非改選で5議席ある。そして今回の参院選で7議席前後を獲得するという見立てなので、参院選の維新は合計で12議席前後を所有する計算。また日本のこころをナントカ党は今参院選で議席獲得はほぼ不可能ですが、みんなの党で受かったような連中の非改選の3議席がある。
つまり改憲派とされる野党系の「合計15議席程度」をそのまま数に含めると、与党のラインは「86から71議席」程度までグッと下がる計算。産経の調査では中央値が自民党59議席(比例19 選挙区40)、公明党12議席と両党で「71議席」が予想されているので、要は3分の2に届くか届かないかのめっちゃギリギリのライン。新聞で評価が変わるのも当然。日本人が殺される有事が起きても、官房長官の菅義偉が官邸を抜け出してまで演説する姑息さ・非常識さも頷けます。
もちろんこれらはあくまで予測議席に過ぎず、産経は維新が7議席と分析してくれてるものの、どれだけ比例票を獲得するかが見えない。週刊現代によると、維新の比例が特にクソすぎて全国からわざわざ大阪に遊説してアピールしているらしい。少なくとも維新がこれ以上伸ばす可能性は極めて低く、自民や公明が更に減らす可能性も高い。特に自民党の59議席はかなり多めの予想ですので、ここから大きく積み増すとは考えにくい。
だから民進党の岡田は「3分の2を阻止」をアピールしてバカにされてますが、意外と絶妙な勝敗ラインだったりします(笑)
総括まとめ
まとめると、自民党は今回の参院選で1人区で最大12議席を落とす可能性があります。具体的には、沖縄、岩手、山形、宮城、福島、新潟、長野、三重、青森、山梨、愛媛、大分。それ以外の選挙区ではやはり自民が強い。野党側も言っても沖縄、岩手、山形、長野ぐらいしか鉄板地区はありません。ただ複数区だと自民党は北海道、千葉、東京、神奈川(無所属系)が落選の危機。公明党は兵庫、埼玉の選挙区で落選の危機にあるらしい。公明党が選挙区で苦戦している状況を考えると、おそらく共産党に元来の学会支持者がそれだけ流れていると容易に予想できます。
だから公明党の山口那津男は7月4日のフジテレビの番組で「公明党を改憲勢力の扱いにするには抵抗感がある」と今更ながら主張してたりします。お前、ついこのあいだ「我々は改憲派だ」とか息巻いてたやんけと笑ってしまいました。
朝日新聞の調査では比例投票先は、無党派層に限って見ると「自民党が14%で民進党が17%」と逆転したとのこと。投票率次第ではやはり野党側に有利に働く可能性が高いので、まだまだ目が離せない参院選は間違いないです。ちなみに7月10日の天気予報は雨なので、現実的には投票率が下がりそう。つまり自民党や公明党に有利になりそうです(´・ω・`)