2016年7月10日に参議院選挙が行われました。「大阪維新の会」の比例代表で515万3584票を獲得。2013年の日本維新の会の比例得票数は635万5299票だったので100万票以上激減させてる計算。

2016 参議院選挙 維新 比例票 得票率と得票数
産経新聞7月12日
そこで今更ながら2016年参議院選挙の「維新」の比例得票数・得票率の結果を考察してみたいと思います。ついでに日本共産党の比例票と比較して、いろいろと大阪維新の会の今後の展望なども考察してみた。

ちなみに2016参議院選挙の選挙区の結果まとめはこちら。

北海道・東北地方

北海道…86,313票
青森県…22,736票
岩手県…30,563票
宮城県…38,949票
秋田県…26,663票
山形県…24,097票
福島県…30,305票


まずは北海道と東北地方で得た維新の得票数がこちら。この数字がどんなもんなのか実感を得にくいと思うので、維新の得票率で言うと軒並み3%台になります。岩手県の得票率はギリギリ5%台ですが、残念ながら社民党の5.29%という得票率にすら負けています。つまり維新ショッボ!ってことです。

もっと言うのであれば、維新の比例得票数は社民党とほぼ同程度。社民党の比例票を見ていくと、青森県が20300票、宮城県が35482票、福島県が28670票、また岩手県(31356票)と山形県(29166票)は維新は社民党に負けています。

冒頭の画像を見てもらうと分かりますが、維新の得票数は共産党の約半分程度ってことが簡単に読み取れます。ただ北海道の共産党の比例票が287842票、福島県の比例票が92374票ですので、維新の会はその3分の1程度の勢力しかありません。

ちなみに維新だけが勝手にライバルと思ってる「民進党」の比例得票率は、東北全県で20%を上回っています。北海道に至っては30%超え。これで維新は自民党や民進党に選挙で勝てるとか、さすが吉本新喜劇を毎日見てる方は違うなー(爆笑)

一応まだまだこんな調子で維新の惨敗っぷり続くので、維新信者は精神衛生上を考えれば今のうちにこの記事から離脱するのも一つの方法です。


東京・関東地方

茨城県……80,413票
栃木県……88,395票
群馬県……44,682票
埼玉県…221,823票
千葉県…144,172票
東京都…455,849票
神奈川…317,558票


東京都と関東地方の維新の比例得票数はこんな感じ。一見するとやはり比例票が多いように見えますが、得票率はここでも軒並み一桁台。維新が勝手に強いと思い込んでる東京でも得票率は7.34%。共産党の14.21%のちょうど半分。民進党の比例得票数は122万票ですから、維新は3分の1程度の勢力しかありません。

一応、渡辺喜美出身の栃木県だけは唯一得票率が10.88%と、維新はやや健闘。ただ渡辺喜美自身の得票数が43983票。つまり栃木県の維新の比例得票数の半分は8億円の熊手センセー。維新の比例得票数は共産党より3万票ほど多いものの、実際には政党としては負けていると言ってもいいでしょう。というか、渡辺喜美が地元ですらこの程度の得票数しかなかったら、とても選挙区での出馬はなさそう(笑)

やはり関東でも維新の比例得票数は「共産党の半分程度」しかありません。民進党と維新を比較したら可哀想なので割愛。一応さすがに維新はすべての地域で社民党には勝ってます(笑)


北信越・中部東海

新潟県…48,877票
富山県…24,346票
石川県…32,891票
福井県…46,817票


北信越地方の維新の比例得票数はこんな感じ。一番上の新潟県の比例得票数は、民進党が281355ですから維新は惨敗。新潟の維新比例票は共産党の半分、社民党の41868票と大差ありません。

「維新は保守」を自負してらっしゃいますが、富山県と石川県といった保守王国ですら維新は共産党とほぼ同勢力だから泣けてきます。

ここでも維新の比例得票率が全県一桁…と言いたいところですが、何故か福井県だけ維新は健闘していて比例得票率が13.09%。ただ民進党の62673票に負けているので、やはり北信越でも維新は惨敗。

山梨県……17,083票
長野県……45,298票
岐阜県……52,190票
静岡県…133,782票
愛知県…209,310票
三重県……44,603票


続いて中部東海地方の維新の比例得票数はこんな感じ。やはり多いか少ないか分かりづらいので、得票率を書ておくと全県一桁。健闘しているのが静岡県の7.99%、愛知県の6.41%。

ただ維新は東海地区でも共産党に勝てている地域が一つもありません。維新は愛知県で減税と手を組みましたが、共産党よりも比例得票数が10万票も少ない。長野県も同じく維新の方が9万票ほど少ない。

ちなみに中部東海地方における民進党の比例得票率は平均すると20%台後半。維新は残念ながら民進党の足元にも及ばないのが現実のようですwww


関西 近畿

滋賀県………80,530票
京都府……117,337票
大阪府…1,293,626票
兵庫県……470,526票
奈良県……121,492票
和歌山………59,387票


関西地方の維新の比例得票数はこんな感じ。大阪府における維新の比例票はやはり圧倒的。有権者全体の約35%。自民党の比例得票率より10ポイント近くも凌駕。公明党の比例票のほぼ倍。

2016 参議院選挙 維新 比例票 得票率と得票数 大阪
まさに「維新が圧勝」と表現したいところですが、改めて画像を貼っておくと大阪府以外の比例得票数は微妙。例えば京都府の比例票は共産党に負けていますし、滋賀県でも共産党と維新はほぼ同数。

維新が議席を獲得した兵庫県でも、維新の比例票は民進党から+9万程度を増やした程度。他地域でのマイナスを埋めるには少なすぎる票数。和歌山県でも維新は民進党の53187票とほぼ同数。維新が有利と言われていた奈良県でも民進党の118080票とほぼ同数。

ちなみに奈良県に出馬した維新・吉野忠男というオッサンの得票数は119,994票だった。だから維新の比例得票数は121492票よりも、まさかの減らす。逆に野党統一候補の前川清成が216361票だったので、民進党の比例得票数より+10万程度伸ばす。共産の比例票を足しても18万程度にしかならない。

つまり奈良県の選挙結果を見る限り、確実に言えることは「維新が無党派層を全く取り込めていないこと」を意味しています。「維新は無党派層を取り込める」と自負してるアh…維新信者がネットで散見されますが、実際のところは無党派層は維新にそっぽを向いている事実が読み取れます。関西ですらこの状況なので、全国的には言うまでもないでしょう。


中国・四国

鳥取県……15,712票
島根県……16,827票
岡山県……84,380票
広島県…110,173票
山口県……32,563票


中国地方の維新の比例得票数はこんな感じ。やはり得票率はほとんど一桁で無残な有様。維新は安倍総理にべったりですが、山口県ですら維新は共産党(45350票)より1万票以上も少ない。媚びる以外に能がないバカはやはり好かれないんでしょうね。

でも片山虎之助の影響もあって、岡山県の得票率は10%超え。お隣は灰岡香奈が出馬したおかげもあってか、広島県の得票率は9.69%とそこそこ健闘。

ただ片山虎之助が個人で得た得票数が31686票。およそ40%が片山虎之助のおかげ。逆に言うと、片山虎之助の影響があっても共産党の比例票より1万2万票をようやく上回ってる程度。維新は共産党になんとか勝ててる程度。年齢的にいつ死んでもおかしくない方なので、次の選挙では維新はまるまるごっそり失う可能性が高い。中部地方における維新は退潮するしかないと言ってもいいはず。

ちなみに、中国地方ではそこそこ弱い民進党ですら得票率は19%前後あるので、維新は民進党の半分か3分の1程度の勢力しかないということ。これで選挙区で維新が勝利するとか何のたまわってんの?www

徳島県…27,705票
香川県…24,972票
愛媛県…43,063票
高知県…10,589票


四国地方の維新の比例得票数はこんな感じ。やはり得票率は軒並み一桁ばかりです。民進党の得票率の半分以下もありません。唯一徳島県の得票率が9.46%と健闘してますが、やはり共産党とほぼ同数程度と維新は共産党と肩を並べる程度が限界らしい。


九州・沖縄地方

福岡県…151,391票
佐賀県……18,286票
長崎県……31,787票
熊本県……33,156票
大分県……24,613票
宮崎県……25,670票
鹿児島……47,958票
沖縄県……44,101票


九州沖縄地方の維新の比例得票数はこんな感じ。福岡県の維新の比例票が多いように見えますが、共産票は23万票、民進党は41万票ですから、やはり維新は惨敗。得票率を見ても、やはり維新は軒並み一桁ばかりです。

維新の議員には下地幹郎がいますが、沖縄県の比例票は共産と社民にも遠く及ばず。嫌われ者の民進党の76547票にすら維新は負けている始末。下地幹郎はちゃんと仕事をしているんでしょうか?

唯一維新がマシだったのが共産党が48334票だった鹿児島k…と、いい加減そういったフォローは痛々しいので止めておきましょう(笑)


全国レベルでは共産党以下の維新www

以上を見ていくと、基本的に維新は大阪以外では惨敗ってことが分かります。

例えば関西だけで維新は比例票全体の半分近く(200万票超)を稼いでる。もっと言うと大阪の得票数だけで維新は全体の5分の1を占めてる。逆に言うと、維新は全国では300万程度の得票数しかありません。

一方、共産党の比例得票数は関西全体で100万票程度だったので、共産党は全国で500万票を稼いでいる計算。つまり共産党は全国規模で見ると、維新を200万票も上回ってることになります。民進党と比較すると、維新は700万票近く負けてる計算。

実際、全国的には維新は共産党に負けている地域が多数でした。維新の酷さを象徴しているのが、特に得票率。関西以外では軒並み一桁。共産党は二桁を超えている地域が多い。民進党に至っては、全国でほぼ全て(大阪以外)二桁台を確保してるのにも関わらず。

反民進・アンチ民進党の感情が薄らいでいく中で、維新の立場や需要の急速なしぼみが読み取れます。これで「維新が選挙区に勝って政権交代」だなんて夢物語もいいところ。アホのMBSは「第三極としての存在感を誇示」みたいなことを書いてましたが、願望…妄想のたぐいを公共の電場で垂れ流すの大概にして欲しい。

ちなみに面白いのが、大阪系候補の当選はゼロ人だった。しかも当選した4人は全員関西圏以外。片山虎之助は岡山、渡辺喜美は栃木、石井苗子は東京、石井章は茨城。最後の石井章は元民主党だから更に笑えるじゃありませんか。


評価まとめ

結論をまとめると、大阪以外ではまさに「ウ◯コ」すぎる維新。

元維新の代表・橋下徹が「反改憲派やSEALDsの支持者なんてごく少数と分かった選挙結果」と息巻いたそうですが、もし反論してあげるとしたら「ごく少数以下だった貴様が言うなwww」という選挙結果だったことは言うまでもありません。

冒頭でも書きましたが、橋下徹が代表だった日本維新の会は前回の2013年の参院選は600万票でした。維新の議員は橋下徹の復活を願っているようですが、そもそも橋下徹がいた時ですら今回の共産党並の得票数しかなかったわけです。

だから仮に橋下徹が出戻ってきた所で、維新がどれだけ浮上できるか知れている気がします。先程も書きましたが、民進党が復調しているのでわざわざ「第三極」で出馬して冒険する意味がなくなったのは痛い。

現在でも社民党が生き残っていることからも、維新もすぐには消えずゴキブリ並みの生命力で一定の勢力こそ維持すると思いますが、それでも夏休みの小中学生と同じように何をするともなくダラダラと過ごす以外にないのかなと。

とりあえずもし今後、維新から出馬を考えている奇特な方がいれば、是非以上のデータを参考にしてみてください。維新だと選挙資金は全部自分で捻出するルール。わざわざ落選すると分かってるのに、数百万円もの大金を自腹を切って、kamikazeのように特攻自爆したがる勇気のあるアホがいるとは思いませんが(笑)

すごないマンガがすごい!では「維新の会の比例票の減らし方がエグい件」という2012年以降の過去4回の比例票推移の詳細をまとめたので、ご興味がある方はチェックしてみてください。わずか4年程度で700万票も減らしている政党だけあって、特に都市部で維新の嫌われっぷりがエグい。
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