格安の家電製品を販売している「FUNAI」ブランドで知られる船井電機が、来年2017年春から再び国内でもテレビ販売を行うらしい。およそ11年ぶりの参戦。具体的には40インチ以上の比較的大型の4Kテレビに絞られて、しかもヤマダ電機のみでの販売に限定(10年)するとのこと。いわゆる独占販売というもの。
そういえば中学生の頃、アイワ(aiwa)という格安テレビを使用していたのを思い出しましたが、果たしてFUNAIの今回の判断に勝算があるのか考察してみた。
「自動車CMに効果はあるか?」という考察記事でも触れましたが、やはりテレビ番組の視聴率自体が目に見えて減少傾向にあること。まさに視聴率激落ちくん。そこからはテレビそのものの需要もそこまで高くないと推察されます。
テレビ販売台数は完全デジタルに移行して以降はおよそ500万台前後で推移しているそう。ただかつてはテレビの販売台数が年間800~1000万台が当たり前だったことを考えると、やはりテレビ番組の視聴率の低さがそのまま販売台数に直結していると言えます。
つまり落ち目のテレビ販売に参入してくること自体が無謀そのものということ。一時期テレビ販売で隆盛を誇ったシャープは今や台湾企業に取り込まれてしまいました。パナソニックはパナソニックで個人向けを諦めて、自動車のバッテリーを供給するなどして法人相手に利益を出している状態。そこに船井電機(FUNAI)が今更入ってきて何をしようというのか。
それがJEITA(電子情報技術産業協会)が発表した「2020年にテレビ販売は1050万台に上昇する」という試算。この試算の根拠は、テレビ販売がピークだった2010年から10年経過する2020年前後にテレビの買い換え需要が盛大に発生するという見立て。
ただ甘すぎる見通し。
自分は「くるまン。」という自動車ブログも運営してるんですが、とにかく最近は新車が売れない。安倍政権や自民党政権の経済政策の失敗が最大の原因ですが、実は「自動車の寿命」がかなり伸びてることも理由の一つ。詳細は記事を参照していただくとして、これはテレビといった家電製品でも言える話。性能がアップすれば耐久性も自然とアップしていく。
例えば昔の液晶テレビであればバックライトは蛍光管で、かなり重量も重かった。パソコンのディスプレイのバックライトもいきなり点灯しなくなることもしばしばでした。でも現在のバックライトは完全にLED。テレビの重量も随分と軽くなりましたが、当然LEDは長寿命(永遠に発光し続けるわけではないようですが)。
前述のようにテレビを所有していてもテレビの電源を点ける人がそもそも減ってるわけですから、テレビそのものが摩耗・消耗していかない。つまりテレビがぶっ壊れるという事態はまず発生しにくい。消費者の中で「必ず買わなきゃいけなくなる」事態も発生しない。
ましてや他の電化製品や自動車などと違って、テレビは「スペックの差別化」が非常にしづらい。パソコンだとCPUやメモリ、自動車だとエンジンやデザインなど差別化は可能。でもテレビはどこで差別化するの?
もちろん今回FUNAIが参入してくる4Kテレビを筆頭に画質が考えられるわけですが、おそらく多くの人間は現状のテレビの画質で満足しているはずなので、改めて「新しいテレビを買おう」と思う人も少ないだろうと推察されます。
もちろん2020年には東京オリンピックといったビッグイベントが開催されるものの、最近でもリオオリンピックやサッカーワールドカップといった大型のスポーツイベントがありました。確かにスポーツの試合は4Kテレビで観るのは最適だと思いますが、じゃあここ数年のテレビの販売台数は伸びてるのか?現実は前述のように低迷し続けている。
2020年に東京オリンピックが開催されるからといって、おそらく特に大きな起爆剤にはならないでしょう。実際リオオリンピックなどが行われて数ヶ月経ちますが、ほとんど自分の中で記憶は残ってない。え?誰が何で勝ったんだっけ?
やはり主力は民放やNHKが放送する番組にかかってくると思うんですが、先程も書いたようにテレビ視聴率が絶賛低迷中。
自民党のケツを舐める以外に能がない報道番組など、本当にボンクラしか働いてないんだろうなとしか思えない。ポンコツ総理が永遠と政権を維持できているのも、マスコミがそれ以上にポンコツだからに尽きます。
でも報道番組や情報番組に限った話ではないと思うんです。バラエティ番組でもマンネリそのものの。何を作らせてもダメダメの状態のテレビの現状を考えると、「いずれ面白い番組を提供してくれるはず」という期待感が皆無。今ポンコツで何も努力してないのに、将来有能になれるはずがない。
そもそもオッサン芸人の喋ってる姿がキレイに映ったから何なんだと(笑)
3D映画も一時期流行りましたが、実際には連続してコンテンツが作られていないのが現状。やはりお金もかかるし、映像がキレイになっただけではお客が食いつかないのが現状なんだろうと推察されます。でも、それはテレビ番組でも言える話。
だから船井電機(FUNAI)が安売りで勝負しようが、とても4Kテレビの買い替え需要が起きるとは思えず、フナイが向かおうとしている先にはハナから需要がないという現実は重いと思います。
そもそも船井電機(FUNAI)に限らず、既にORIONやHISENSEといった安値テレビメーカーが多く参入してる状態。過当競争が進むだけとしか思えないし、そういったメーカーがパッとしてない時点で船井電機(FUNAI)を見事に暗示してくれています。コスパの高さとブランド力で途中から路線変更しても、やはりLGやサムスンの4Kテレビが強力に立ちはだかっているので厳しいでしょう。
ましてや冒頭で説明したように、FUNAIのテレビはヤマダ電機のみでしか販売されない。さすがに販路が極端に絞られすぎていて、わざわざFUNAIのTVを買うためにヤマダ電機に足を運ぶ人は稀であることは明白。FUNAIがどこまで販売台数を伸ばせるかはやはり疑問。「10年」という期間も後々足を引っ張る未来しか見えません。
正直、新しくテレビを買うお金があれば性能が高いスマートフォンやパソコンを買い換えます。若い人はパソコンを所有してない人も多いらしいので、普通にそっちを買うでしょう。とにかくテレビはスペックで差別化できないのも痛い。まだここ5年に限れば、LED化などでクオリティーの差別化が図れてましたが今後は更に厳しくなるだけでしょう。
ということで船井電機(FUNAI)の4Kテレビ参入に未来はないと結論付けます。
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そういえば中学生の頃、アイワ(aiwa)という格安テレビを使用していたのを思い出しましたが、果たしてFUNAIの今回の判断に勝算があるのか考察してみた。
テレビの販売も視聴率も落ち目
結論から書くと、FUNAIの4Kテレビへの参戦は微妙。「自動車CMに効果はあるか?」という考察記事でも触れましたが、やはりテレビ番組の視聴率自体が目に見えて減少傾向にあること。まさに視聴率激落ちくん。そこからはテレビそのものの需要もそこまで高くないと推察されます。
テレビ販売台数は完全デジタルに移行して以降はおよそ500万台前後で推移しているそう。ただかつてはテレビの販売台数が年間800~1000万台が当たり前だったことを考えると、やはりテレビ番組の視聴率の低さがそのまま販売台数に直結していると言えます。
つまり落ち目のテレビ販売に参入してくること自体が無謀そのものということ。一時期テレビ販売で隆盛を誇ったシャープは今や台湾企業に取り込まれてしまいました。パナソニックはパナソニックで個人向けを諦めて、自動車のバッテリーを供給するなどして法人相手に利益を出している状態。そこに船井電機(FUNAI)が今更入ってきて何をしようというのか。
テレビそのものが長寿命化してる
一応、船井電機(FUNAI)が参入してくる理由はあります。それがJEITA(電子情報技術産業協会)が発表した「2020年にテレビ販売は1050万台に上昇する」という試算。この試算の根拠は、テレビ販売がピークだった2010年から10年経過する2020年前後にテレビの買い換え需要が盛大に発生するという見立て。
ただ甘すぎる見通し。
自分は「くるまン。」という自動車ブログも運営してるんですが、とにかく最近は新車が売れない。安倍政権や自民党政権の経済政策の失敗が最大の原因ですが、実は「自動車の寿命」がかなり伸びてることも理由の一つ。詳細は記事を参照していただくとして、これはテレビといった家電製品でも言える話。性能がアップすれば耐久性も自然とアップしていく。
例えば昔の液晶テレビであればバックライトは蛍光管で、かなり重量も重かった。パソコンのディスプレイのバックライトもいきなり点灯しなくなることもしばしばでした。でも現在のバックライトは完全にLED。テレビの重量も随分と軽くなりましたが、当然LEDは長寿命(永遠に発光し続けるわけではないようですが)。
前述のようにテレビを所有していてもテレビの電源を点ける人がそもそも減ってるわけですから、テレビそのものが摩耗・消耗していかない。つまりテレビがぶっ壊れるという事態はまず発生しにくい。消費者の中で「必ず買わなきゃいけなくなる」事態も発生しない。
ましてや他の電化製品や自動車などと違って、テレビは「スペックの差別化」が非常にしづらい。パソコンだとCPUやメモリ、自動車だとエンジンやデザインなど差別化は可能。でもテレビはどこで差別化するの?
もちろん今回FUNAIが参入してくる4Kテレビを筆頭に画質が考えられるわけですが、おそらく多くの人間は現状のテレビの画質で満足しているはずなので、改めて「新しいテレビを買おう」と思う人も少ないだろうと推察されます。
4Kテレビでそもそも何を観るのか?フナイさん
実際にテレビ販売では4Kテレビだけは好調(とは言っても全体を底上げするレベルではない)。ただ「4Kテレビで一体何の番組を観るんですか?フナイさん」という素朴な疑問があります。もちろん2020年には東京オリンピックといったビッグイベントが開催されるものの、最近でもリオオリンピックやサッカーワールドカップといった大型のスポーツイベントがありました。確かにスポーツの試合は4Kテレビで観るのは最適だと思いますが、じゃあここ数年のテレビの販売台数は伸びてるのか?現実は前述のように低迷し続けている。
2020年に東京オリンピックが開催されるからといって、おそらく特に大きな起爆剤にはならないでしょう。実際リオオリンピックなどが行われて数ヶ月経ちますが、ほとんど自分の中で記憶は残ってない。え?誰が何で勝ったんだっけ?
やはり主力は民放やNHKが放送する番組にかかってくると思うんですが、先程も書いたようにテレビ視聴率が絶賛低迷中。
自民党のケツを舐める以外に能がない報道番組など、本当にボンクラしか働いてないんだろうなとしか思えない。ポンコツ総理が永遠と政権を維持できているのも、マスコミがそれ以上にポンコツだからに尽きます。
でも報道番組や情報番組に限った話ではないと思うんです。バラエティ番組でもマンネリそのものの。何を作らせてもダメダメの状態のテレビの現状を考えると、「いずれ面白い番組を提供してくれるはず」という期待感が皆無。今ポンコツで何も努力してないのに、将来有能になれるはずがない。
そもそもオッサン芸人の喋ってる姿がキレイに映ったから何なんだと(笑)
3D映画も一時期流行りましたが、実際には連続してコンテンツが作られていないのが現状。やはりお金もかかるし、映像がキレイになっただけではお客が食いつかないのが現状なんだろうと推察されます。でも、それはテレビ番組でも言える話。
だから船井電機(FUNAI)が安売りで勝負しようが、とても4Kテレビの買い替え需要が起きるとは思えず、フナイが向かおうとしている先にはハナから需要がないという現実は重いと思います。
FUNAIまとめ
今回の船井電機(FUNAI)の件についてラストの総括に入りたいと思いますが、一言でまとめると「需要がない分野に参戦してどうすんの?」ってことに尽きます。需要がない落ち目市場に低価格で勝負していくなんて、それこそ経営的に不安でしかないでしょう。そもそも船井電機(FUNAI)に限らず、既にORIONやHISENSEといった安値テレビメーカーが多く参入してる状態。過当競争が進むだけとしか思えないし、そういったメーカーがパッとしてない時点で船井電機(FUNAI)を見事に暗示してくれています。コスパの高さとブランド力で途中から路線変更しても、やはりLGやサムスンの4Kテレビが強力に立ちはだかっているので厳しいでしょう。
ましてや冒頭で説明したように、FUNAIのテレビはヤマダ電機のみでしか販売されない。さすがに販路が極端に絞られすぎていて、わざわざFUNAIのTVを買うためにヤマダ電機に足を運ぶ人は稀であることは明白。FUNAIがどこまで販売台数を伸ばせるかはやはり疑問。「10年」という期間も後々足を引っ張る未来しか見えません。
正直、新しくテレビを買うお金があれば性能が高いスマートフォンやパソコンを買い換えます。若い人はパソコンを所有してない人も多いらしいので、普通にそっちを買うでしょう。とにかくテレビはスペックで差別化できないのも痛い。まだここ5年に限れば、LED化などでクオリティーの差別化が図れてましたが今後は更に厳しくなるだけでしょう。
ということで船井電機(FUNAI)の4Kテレビ参入に未来はないと結論付けます。