年末の風物詩といえばTBSで放送されている「レコード大賞」。その年に販売された曲の一番を決めましょうという音楽番組。

EXILE 1億円でレコ大買収 週刊文春11月3日号1
(週刊文春11月3日号 dマガジン)
このレコード大賞をエグザイルグループの「三代目J Soul Brothers」が1億円で買っていたらしい。エグイサルではありませんよ。だから「フリーター、家を買う。」的なノリで記事タイトルを付けてみました。我ながらセンスがあるのではないか。

バーニングに1億円を請求される

詳細は週刊文春を読んでいただくとして、ざっくり言うとEXILEや三代目J Soul Brothersが所属する「株式会社LDH」がバーニングという大手の芸能事務所に1億円を支払っていたらしい。どういう経緯で手に入れたのかは知りませんが、この請求書を週刊文春が誌面で公開されている。

この「バーニング」という芸能事務所は傘下に二十社以上の事務所を抱える最大手。インターネット上では頻繁に叩かれていますが、それだけに「レコード大賞」や「紅白歌合戦」の人選にも強く関与できる立場らしい。

そこで株式会社LDHからレコ大を受賞させてくれとバーニングに頼んだ。そして依頼通りにバーニングが三代目ナントカを無事ねじ込む。その見返りに対して「年末のプロモーション業務委託費」というカタチで株式会社LDHに1億円を請求したとのこと。

この事実を裏付けるかのように、週刊文春11月3日号が発売される直前の10月23日には、株式会社LDHの社長だったHIROが辞任を発表済み。いかにもきな臭い動きであり、自ら自白したようなものではないのか。

言うまでもないくHIROは元EXILEのリーダーであり、上戸彩の旦那さん。つまりは今回の買収疑惑でHIROと上戸彩が離婚して、フリーになった上戸彩と再婚できる可能性が増えるということです。これは何というチャンス!!みんなの力で是非上戸彩をシングルマザーにしようではないか!?(ヨダレ)

ちなみにレコード大賞の審査員には読売新聞や産経新聞と言った記者が名を連ねていて、そこからもバーニングはマスコミ関係とズブズブであることが伺えるらしい。当然今回の週刊文春のスキャンダルもスルーであります(笑)


レコード大賞受賞者はほぼEXILE系とエイベックス系

そこで最近のレコード大賞受賞曲を見てみたいと思います。

レコード大賞 歴代受賞曲
我らがウィキさんによると、ここ8年ぐらいはほとんどEXILE系。知らない曲名ばかりですが、一体どれほどの大金が動いたのかは言うまでもありません。AKBも2回受賞していますが、コチラも色々とお金が動いていたのかも知れません。『AKB49』はまっとうに面白い漫画だったので、リアルAKBが色々ときな臭いと残念でしかありません。

レコード大賞 歴代受賞曲2
そして2000年代前半までは逆にエイベックスグループ系。浜崎あゆみの歌唱力は散々っぱら叩かれていますが、まだ当時は音楽が若者の間で流行っていたので個人的に違和感はありません。安室奈美恵あたりも妥当な人選と言えます。

ただ今回の1億円買収事件を見る限りは背景で大金が動いていたことは想像にかたくありません。1998年のglobeの「wanna Be A Dreammaker」はさすがに微妙すぎまず。自分は当時ゴリゴリの10代だったので、globeが落ち目ってたのは肌感覚で理解してる。その浮揚策としてエイベックスがバーニングに大金を支払ったのだろうと容易に想像されます。

EXILE 1億円でレコ大買収 週刊文春11月3日号2
実際、俺たちの上戸彩をめとった憎きHIROとエイベックスの社長・松浦は仲が良いらしい。一体ナニ友達か知りませんが、週刊文春の記事を読む限りはいかがわしい臭いしか漂ってきません。

まさに三代目J Soul Brothersならぬ「五代目G Soul Brothers」。Gの意味はもちろん「ゴリ押し」の「G」だったというお話。


自然淘汰が起きない音楽やテレビ業界は更に廃れる

もちろんゴリ押し自体は批判してもしょうがない。結局誰かが後ろからプッシュして盛り上げないと、なかなかブームを作ることはやはり難しいのも事実。

でも何が悲しいのかというと、レコード大賞を受賞しても多くの視聴者や消費者は関心を持ってないということ。実際ほとんど知らない曲と歌手ばかりがランクインし続けている。それだけ的外れのゴリ押しをしてるんだから当然ですが、音楽業界とテレビ業界の最近の不調は「とりあえずプッシュさえすれば売れる」という腐った習慣のツケが現れているんだと思います。

普通は自動車| くるまン。にしても漫画| バズマン。にしても売れない商品は自然淘汰されていく。新型車をゴリ押ししたところで、やはり売れないものは売れない。売れないなら売れないなりに、しっかり綿密に市場調査をして一部改良やマイナーチェンジを細かく繰り返して商品力を高めていく。

特に漫画はアンケートで人気がない作品はすぐ打ち切りにされます。コミックの発行部数の売れ行きが好調であっても、いつ販売が低迷するか分からない。自分は頻繁に漫画の感想を書いてますが、気付けば打ち切りにされてた作品も数知れず。

でもテレビや音楽は傲慢な業界は商品を消費者に押し付けたがる。売れない理由や不調の理由を環境や消費者の責任にしてしまう。作り手が推したい人間と視聴者が欲してる人間の間に乖離があるにも関わらず、とにかくゴリ押しが止まらないケースも多々。

最近のテレビ業界だと色んなジャニーズタレントをプッシュしてますが、今更SMAPの代わりを期待したところで不可能でしょう。既に嵐でも30代半ばなど中途半端にオッサン化している連中ばかり。若い世代は食いつくはずがないし手遅れ。

ハンターハンターは面白いか」という考察記事でも軽くディスりましたが、未だに低視聴率のダウンタウンはテレビに出続けている。視聴率が6%7%でも打ち切りになる番組もあれば、打ち切りにならない番組もある。基準が曖昧で、なおかつセンスが死んだ老害だけが生き残っていく。これじゃあ人が育つはずがない。

何かとバカにされがちなブログやYouTubeですが、こちらはアクセス数が表示されているので閲覧しているユーザーからは人気があるかないかは一目瞭然。それだけ音楽業界やテレビ業界よりもシビアな世界と言えます。確かに再生回数が多いから(ブームだから)こそ見ようという人がいるように、逆に落ち目だから離れる人も少なくないはず。

音楽CDの売り上げランキングで一番有名なのがオリコン。このオリコンが生まれたのは、当時は人気のバロメーターが曖昧だった。美空ひばりなど演歌界が行う興行には893さんが絡んでいたので、明確に人気を数値化されると興行的に困った。でもオリコンの社長・小池は頑張って体を張って作った。

エグイサルさんにしてもエイベックソさんにしてもバーニングさんにしても、まずはJ-POPの原点に立ち戻るべきでしょう。金で買ったランキングは不要。そして自らの人を選ぶ目の無さを自覚して、市場や消費者としっかり対話をして商品作りに努めてほしいと思います。
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